個人事業主になったばかりの人から、「節税って何から始めればいいですか?」とよく聞かれます。世の中には細かいテクニックが山ほどありますが、私の答えはいつも同じです。
▶ この内容は動画でも解説しています(個人事業主の節税3選・2分)
音声付き・チャンネル登録で続きの授業も届きます
まずは3つだけでいい。小規模企業共済、ふるさと納税、家事按分。
この3つは「効果が大きい・手間が少ない・誰でも使える」の三拍子がそろっています。私自身、すべて実際に使っているものだけを挙げています。
1. 小規模企業共済 ── 個人事業主の退職金づくり
個人事業主や会社経営者だけが入れる、国の機関(中小企業基盤整備機構)が運営する制度です。サラリーマンの副業では加入できません。つまり、個人事業主になった人だけの特権です。
- 掛金は月1,000円〜70,000円で自由に設定できる
- 掛金が全額所得控除になる(=その分、所得税・住民税が安くなる)
- 積み立てたお金は、廃業時・退職時に「退職所得」という税金がとても優遇される形で受け取れる
ざっくり言えば「自分の退職金を積み立てながら、毎年の税金も安くなる」制度です。私は満額でかけています。それくらい、使わない理由が見つからない制度です。
2. ふるさと納税 ── 実質2,000円で返礼品をもらう
厳密には節税ではなく「税金の前払い+返礼品」ですが、効果は絶大です。自己負担2,000円で、寄付額の3割ほどの返礼品(お米、お肉、日用品など)がもらえます。
個人事業主は会社員と違って限度額の計算が少し複雑なので、シミュレーターで「事業所得」として計算するのがポイントです。
3. 家事按分 ── 生活費の一部を経費にする
自宅で仕事をしている個人事業主なら、生活費の一部を事業の経費にできます。これが家事按分(かじあんぶん)です。
- 家賃 ── 仕事で使っている部屋の面積の割合分
- 電気代 ── 仕事で使っている時間・割合分
- 通信費・スマホ代 ── 仕事で使っている割合分
ポイントは「事業でどれだけ使っているか」を合理的に説明できる割合にすること。たとえば家賃10万円の家で、仕事部屋が全体の30%なら、月3万円・年36万円が経費になります。経費が増えれば、そのぶん課税される所得が減ります。
注意点
税金の制度は個人の状況によって有利・不利が変わりますし、制度の内容は変更されることがあります。実行前に、税務署や税理士さんに確認するのが確実です。とくに家事按分の割合は、自己判断で盛りすぎないこと。
まとめ
個人事業主の節税は、小規模企業共済・ふるさと納税・家事按分の3つから。この3つを押さえるだけで、細かいテクニック10個分の効果があります。開業したばかりの人は、まず小規模企業共済の資料請求からどうぞ。
そもそもの「守る」の考え方は、お金の勉強の順番の記事で解説しています。
