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「収入−支出=貯金」ではお金は増えない

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「使って、残ったら貯金しよう」——この考え方でお金が貯まった人を、私はほとんど見たことがありません。かつての自分も含めてです。

結論を先に。貯まる家計の式は「収入−貯金=使っていいお金」。引き算の順番を入れ替えるだけで、同じ収入・同じ生活でも結果が変わります。精神論ゼロの、ただの順番の話です。

なぜ「残ったら貯金」は失敗するのか

人間には「あるお金は、あるだけ使ってしまう」という強い性質があります。財布に1万円あれば1万円の買い物を考え、口座に10万円あれば10万円まで安心して使う。支出は、収入の大きさに合わせて膨らむんです。

店長時代、昇給した後輩がこう言っていました。「不思議っすね、給料上がったのに全然残らないんすよ」。不思議ではありません。使える額が増えたから、使う額も増えた。それだけです。意志が弱いのではなく、人間の仕様です。

順番を入れ替えると、意志力が要らなくなる

「収入−貯金=使っていいお金」の実装は簡単です。給料日に、自動で別の口座にお金が移る設定をする。銀行の自動振替でも、勤務先の財形でも、証券口座への自動入金でもかまいません。ポイントは「自分の手を経由させない」こと。

移した後に残ったお金は、全部使っても大丈夫なお金です。月末に罪悪感と戦う必要がなくなります。我慢の家計から、安心して使う家計へ。これが先取りの本当のご利益です。

いくら先取りすればいい?

教科書的には手取りの1〜2割ですが、大事なのは金額より「自動化を今日始めること」です。5,000円でもいい。一度設定すれば、あとは何もしなくても毎月続く——ここが家計簿と決定的に違う点です。そして先取り額を増やす一番の近道は、節約の我慢ではなく固定費の見直し。スマホ代で月5,000円浮けば、そのまま先取りに回せます(スマホ代の見直しガイド)。

先取りしたお金の置き場所

まずは生活費の3〜6ヶ月分を普通預金に(生活防衛資金)。それが貯まったら、その先は「育てる場所」を考える段階です。このあたりの順番はお金の勉強の順番の記事で全体像を描いています。

まとめ

「収入−支出=貯金」は人間の仕様に負ける式。「収入−貯金=使っていいお金」に入れ替えて、給料日の自動振替で実装する。今日の設定10分が、この記事で一番価値のある10分です。

気づいた今日が、一番早いスタート。

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